今回は、ベクトル空間、ユークリッド空間の定義についてまとめてみました。
ベクトル空間
定義
ベクトル空間
というのは、成分が複素数の集合 C からとってきた数からなる、
m 次の列ベクトル全体の集合のことです。
性質
これは読み飛ばしても正直そんなに問題はありませんが、細かな性質についてです。
▷u, v ∈
ならば u + v ∈
▷α∈Cかつu∈
ならばαu∈
▷u, v ∈
ならばu+v=v+u.
▷u, v, w ∈
ならば
u + (v + w) = (u + v) + w.▷零ベクトルと呼ばれるベクトル 0 が存在し てu+0=uがすべてのu∈
に対して成り立つ。
▷u ∈
に対して、−u ∈
が存在して u + (−u) = 0 が成り立つ。
▷α,β∈Cかつu∈
ならば α(βu) = (αβ)u.
▷α∈Cかつu, v ∈
ならば α(u+v) = αu+αv.
▷Ifα,β∈Cかつu∈
ならば (α+β)u = αu+βu.
▷u∈
ならば1u=u.
長々と述べましたが、外積ではなく、内積として扱う、というだけのことです。
ユークリッド空間
これと類似したもので、
成分が実数からなる列ベクトルからなるものも考えられますね。
それを と書く。これは m 次のユークリッド空間として知られています。
まとめ
- ベクトル空間
:成分が複素数のm 次の列ベクトル
外積ではなく、内積として扱う。
- ユークリッド空間
:成分が実数のm 次の列ベクトル
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